糖尿病になるとEDにもなりやすいです

メタボリックな男性

糖尿病はもはや珍しい病気ではなくなってきました。
高齢化社会も手伝って、ゆくゆくは5割の方が生涯のうちに患うことになる病気になるとされ、社会全体での対策が急務とされています。
糖尿病の怖いところは高い血糖値が持続し、血中の糖が余ってあちこち身体を構成するタンパク質にくっつき、二次的な変化をさせてしまう点にあります。
典型的な3大合併症に網膜症、腎症、神経障害が挙げられますが、自律神経が障害された場合、EDなどの性機能障害を来たす可能性があります。

そもそも、男性の勃起とは自律神経、つまり交感神経と副交感神経双方の働きで制御されています。
神経のシグナルが陰茎へ届き、らせん動脈という血管が開くことによって陰茎が充血するために勃起は起こります。
しかしながら、運動神経や感覚神経の線維に比べても自律神経の枝は細く、糖尿病の糖化反応による末梢神経障害では真っ先に障害されることが多いのです。
網膜症、腎症も同じですが、合併症はいずれも初期の段階では気が付きにくく、進行すると不可逆であるためにそれ以上の進行を食い止める他に尽くす手がない、という状態になります。

ED治療薬によって勃起障害は一時的に改善する場合があります。
しかし、障害されて神経単一では勃起を維持できない、という状態はED治療薬によっては改善できませんので、そうなる前に血糖値のコントロールをしっかり行い、そもそも糖尿病性のEDにならないような予防が重要になります。

また、糖尿病は二次性に動脈硬化を引き起こす原因になります。
動脈硬化によって血管の血流許容量が変化したり内腔の狭窄を招くと、末梢組織での出血や虚血を引き起こす可能性があります。
陰茎に血流を送るらせん動脈に硬化所見が現れた場合、陰茎に十全に血流を送れなくなりますのでED、勃起不全の症候を示します。
また、神経を栄養している血管は細く、動脈硬化の影響を受けやすいために神経障害が顕在化する以前に神経虚血に伴うEDが生じる可能性があるのです。

EDの予防は食生活の改善でも可能

糖尿病性のEDは一度進行してしまえば、元に戻ることはほぼありえません。
近年では若年発症が増えている、とされる糖尿病ですので、年齢的にはまだまだ現役であっても性機能が糖尿病のために障害されていれば生活の質はぐっと下がることでしょう。
そうなる前に普段の食生活から糖尿病の発症を予防、あるいは糖尿病の疑いがある患者さんであれば合併症を進行させないことが重要です。

糖尿病はインスリン、という血糖値を下げるホルモンが十全に機能を果たせないために生じるもので、特に2型糖尿病では体中の細胞がインスリンの作用に慣れきってしまうことが原因で生じます。
特に日本人は遺伝的にインスリン作用に慣れやすいと言われていますが、少しのインスリンでは血糖値が下がらなくなるのでいつまでも高血糖が持続してしまい、膵臓がインスリンをさらに出そうと頑張りすぎてしまい疲弊してしまうのです。
ですので、健康な時からインスリンを作用させる時間を短く、そして少量の作用にとどめておく食生活が望ましいと言えます。

日頃の食生活では低GI食品、つまり食べても緩やかに血糖値が上昇する食品を選んで食べることが好ましいでしょう。
果物や単糖類が多く含まれるお菓子は糖の吸収が早く、急速に血糖値が上昇してしまいます。
同じ糖質でもでんぷん質のほうが分解に時間がかかりますのでGI値は低くなります。
でんぷんが消化されていくのにかかる時間が長く、でんぷん質はそもそも大量の糖質で出来ているため高血糖がダラダラと続いてしまう可能性があります。
栄養価が高く、GI値の低い食品の代表格は大豆などですので、食品のGI値についても調べてみると糖尿病予防のみならずダイエットを考える上でも役に立つでしょう。